地底ダーナバの坑道で、
夜ごとランタンの灯がひとつ、またひとつと揺れる。
その光の主は――ミッドナイトマイナー。
黒き翼を持ち、闇を掘る鳥人の採掘師。
誰も知らぬ深層で、彼は今も宝石を掘り続けているという。

🌙ミッドナイトマイナー ― 闇を掘る翼

地底世界ダーナバには、
月の出ている間だけ活動する鉱夫の一族がいる。
その中でも特に寡黙で謎多き存在が、
ミッドナイトマイナー。

彼は光を嫌い、
闇の中でこそ鉱石の“声”が聞こえるという。

💎掘り出すのは「ナイトストーン」

ミッドナイトマイナーが求めるのは、
ただの宝石ではない。
“夜の記憶”を封じた青黒い結晶――ナイトストーン。
それは古代の亡骸が凝縮したエネルギー鉱であり、
彼らにとっては祈りの結晶でもある。

翼は煤のように黒く、
羽ばたくたびに粉塵を撒く。
その粉が坑道の壁を照らし、
青い鉱石を導き出すという。

彼の持つランタンの灯りは特別で、
炎ではなく“月光を凝縮した光”。
これを絶やすことは、彼にとって命を落とすことと同義。

「夜の底を掘る者だけが、光の重さを知る。」

――ダーナバの古い坑道の壁に刻まれた言葉。
その横には黒い羽が一枚、いつも落ちている。

ミッドナイトマイナーは、
地底社会の中でもごく一部の者しか知らない存在。
彼は“闇の管理者”ではなく、
ただ静かに働き、世界の均衡を支える影の職人。

光がある限り、彼の仕事は終わらない。

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