雨ふらないで

「今日は晴れましたね。」

なにげなく言ったひとことがとても申し訳なく思う。

ごろごろと身体の芯までひびくデイダラボッチのうなり声のような音がこだましている。

「かみなり?」

すぐにヤフーの雨雲レーダーをひらく

北区のあたりがピンポイントに真っ赤になっている

今日は親族一同ひいおばあちゃんのうちへ茶摘みに行っている。

3日かけて茶の葉をつんで工場で加工してもらうのだそうだ。

茶畑は大きく

とてもアラエイのじいじとばあばだけでは手に負えない

ばっと取って新鮮なうちに加工しなくてはならない

今日の日中は暑かった

5人ぐらいで行ったようだがきっと大変だ

だんだんと外が暗くなってきた

くすんで鼠色にひろがってきた

「雨確定だな」

みんなのことも心配だが、今日の雨は浜松市民にとって歓迎されない

今日は年に一度の浜松まつりだ。

法被をまといヘアをきめ凧をあげて疲れたからだにムチを打ち

夜はお祝いの練りを行う

こどもたちは屋台をひきまわしお菓子をもらって帰る

まだこれからだ

<令和>初のお祭りなのだ

気合いがいつもよりも1.5倍ぐらいは入っている、と思う、、

何が言いたいかというと

「雨なんかふらないで」

というお話です。